投資信託

元銀行員直伝!投資信託の選び方【基本編その①】

銀行員が販売できる金融商品といえばそう投資信託です。

 

外貨建て保険も運用商品といえますがあれは短くても数年というスパンで運用するものになりますので、基本的に銀行員が販売する運用商品は投資信託になります。

 

みなさんは「投資」という言葉を聞いてどんなイメージを持つでしょうか??

日本人の場合リスク資産である有価証券(株式・投資信託・公社債)の保有割合は、僅か18.2%に止まっています。

          参照:日本証券業協会による平成27年度 証券投資に関する全国調査

日本人は安全資産の保有を好み、リスク資産の保有を避ける傾向が読み取れます。しかし、年収別に証券投資の必要性について尋ねた場合、年収が高いほど証券投資、つまりリスク資産の必要性を認識しています。

 

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参照:日本証券業協会による平成27年度 証券投資に関する全国調査

 

年収200万円から300万円の人は26%しか証券投資の必要性を感じていないのに対し、年収が1,000万円を超える人は、53.5%の人が証券投資の必要性を感じています。
おそらく、年収が高い人ほど資産が豊富にあるため、資産運用について勉強する機会が多く、リスク資産の重要性を認識していると思われます。

株なんて自分で選べないし、仮想通貨なんかリスクの高いものはちょっと・・・という人に役立つのが投資信託です。

今回は投資信託の選び方の基本をご紹介したいと思います。

銀行や郵便局でも投資信託が販売されるようになって10年以上が経過し、投資信託を保有している人も徐々に多くなってきました。

しかし、中には「なんとなく銀行員や証券マンに勧められて投資信託を買った。持っていればあとは運用会社が全部やってくれる。だから預貯金みたいなもので、成績がよいものを選べば儲かるだろう」というような考え方の人もおられるようです。

 

このような考え方でまとまった資金を投資すると、気がつかないうちにとんでもないリスクを背負い込むことになります。

リンク:元銀行員がテーマ型投信をお客さんに勧めめちゃめちゃ怒られた話(http://change-job.site/2018/08/13/post-175/)

現在運用中の投資信託の数は数千本。いつでも購入できる株式投信の追加型だけでも、3,000本以上あるといわれます。これだけ多いと、一般の投資家がその中から自分のニーズや考え方にマッチしたファンドを見つけ出すのは容易ではないと思います。

そこで、自分のニーズに合ったファンドを購入するために、どうしても知っておきたいことやチェックしておきたいポイントについて解説いたします!


(1)過去の実績(パフォーマンス)だけを見た判断は禁物!

 

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ファンドを選択しようとする場合に、どうしても気になるのが過去の騰落率(パフォーマンス)でしょう。過去の実績だけでファンドを購入するのは、バックミラーだけを見て車を運転しようとするようなものといえます。

たとえば前年が、新興国の株式相場が上昇した年ならば、騰落率の上位に並ぶファンドのほとんどが新興国ファンドになるでしょう。つまり、そのファンドの投資対象となるマーケットがその間上昇傾向にあったという場合がほとんどですし、高い運用実績をあげるために必要以上のリスクをとっているようなケースもありえます。

他にも、運用の主要担当者が突然会社を辞めたり、運用手法が途中で変えられるという可能性もあるのです。したがって、特に長期保有を考える場合には、過去の実績(リターン)については、あくまでも参考資料のひとつとして捉えた上で、「リスクとリターンのバランスがとれているファンド、トップでなくてもよいから、安定的に平均以上の実績を残しているファンド」を選ぶようにすべきです。

(2)ファンドの「商品分類」「投資の基本方針」をよく確認!

 

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投資信託のリスク水準は、主に「投資対象は何か」「運用スタイルはどうか」のふたつの組み合わせによって異なってきます。このうち「投資対象」には、国内株式・国内債券・外国株式・外国債券・転換社債・それらの派生商品(先物オプションなど)・REIT(不動産投信)・商品(コモディティ)などがあり、それぞれリスクの度合いは大きく異なります。

ファンドの投資対象をチェックするためには、まずそのファンドが属する「商品分類」を知る必要があります。追加型の株式投信はすべて、投信協会が作成した統一基準によって分類されていて、ファンドの目論見書の表示に明示されていますので、必ずチェックしましょう。

目論見書とはファンドの取扱説明書のようなものです。

次に目論見書の中の「投資の基本方針」に目を通す必要があります。例えば、同じ「国内株式型の一般型」に分類されるファンドでも、国内株式の中からどのような銘柄を選択するかによって、リスク水準は異なるからです。とくに注意が必要なのは、最近増えてきている「バランス型」に属するファンドです。

バランス型とは、株式や債券などの複数の投資対象資産に振り分けて運用するタイプのファンドを指します。しかし、実際の投資対象は国債から外国株式、国内外のREIT、商品、ヘッジファンドなどさまざまで、それに応じてファンドごとにリスクの度合いはかなり異なるということを知っておく必要があります。

(3)運用手法・スタイルをチェック!「アクティブ運用」か「パッシブ運用」

 

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主な投資対象が何かを理解したら、次に運用スタイルにも目を向けましょう。銘柄の選択方法や組み入れ比率の決定方法などはファンドや運用会社ごとに異なり、そのスタイルの違いによって、同じ投資対象であっても運用実績やリスク水準が異なってくるからです。ファンドの運用手法や運用スタイルを分類する最も基本的なものとして、「アクティブ運用」「パッシブ運用」の区分があります。

アクティブ運用は、ベンチマーク(目標とする基準、日本株ファンドならばTOPIXなど、通常は対象市場の指数が用いられます)以上のパフォーマンスを目指す運用手法で、そのために投資比率の変更(売買タイミングの判断)や個別銘柄の選択を行い、その巧拙がパフォーマンスの違いにつながります。ファンドによって実績やリスクの度合いには、かなり大きなバラツキがあります。

一方、パッシブ運用は、平均株価などのベンチマークを定めて、それに連動した運用成果を目指すもので、追加型株式投信ではインデックス型や業種別インデックス型に分類されます。銘柄選択や売買などに関するコストがあまりかからないため、アクティブ運用と比べて信託報酬などの手数料が安いというメリットがあります。また、ベンチマークが同じファンドならば、一般的にファンドの違いによる実績やリスクの違いはあまり生じません。

 

 

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基本編その②に続く・・・